
8月10日の夕刻より、久留里駅そばの正源寺にて、納涼観音まつりが行われました。8月10日は「四万八千日」という、この日にお参りすると四万八千日分の功徳を授かることができるという縁日にあたります。またこの日は、正源寺におまつりされている里見義堯公必勝祈願仏・加勢観音の年に一度のご開帳の日でもあります。山門にかかっている大行灯の絵は、加勢観音のお話を題材に描かれたものと思われます。
里見義堯は、戦国時代房総で活躍した里見氏の当主で、16世紀の半ば頃、久留里城を居城として小田原の北条氏と争っていました。この義堯の祈願仏・加勢観音の由来については、境内の解説板に、「小田原の北条氏が久留里城を攻めた際、義堯が観音像を背負って戦を開始したところ、敵陣の矢は味方には一本も当たらず、北条軍は敗走していったとのことです。義堯が観音像に手を合わせると、観音像の背中に矢が刺さっていました。「おお、加勢してくださった」それ以来加勢観音と呼ばれています」と記されています。

参道には行灯がともされていました。新町・下町のお祭りでは、子供たちの手により漫画のキャラクターの描かれた行灯が並んでいましたが、こちらの行灯は大人の手によるもので、久留里のまちなみや植物・昆虫が描かれています。

境内では仲町町内会により、カキ氷やバーベキューがふるまわれていました。ごちそうさまでした(^^)

加勢観音がおまつりされているお堂。加勢観音の像の制作年代は、平安時代までさかのぼると考えられています。

夜の写真ばかりで、お寺の様子が伝わらないかとも思い、最後に日中撮った写真を掲載いたします。