久留里駅より南東へ約1.5km、かつて久留里城本丸が置かれていた小高い山が、今は久留里城址公園として整備され、多くの人を集めています。天守閣へと登る道は、木々の中を通る遊歩道となっており、歴史だけでなく自然も楽しめる名所となっています。
遊歩道の道端にヤマユリが咲いていました。ヤマユリはかつて久留里近辺の里山に自生しており、普通に見かける花でありましたが、近年乱獲とサルやイノシシによる食害のため、その姿を見ることが少なくなっていました。
そのような中、平成12年(頃?)、千葉県立君津青葉高校バイテク部の皆さんが、「ヤマユリ百万本計画」と題して、地域のヤマユリを増やし守り育てる活動を始められました。この計画は、バイオテクノロジーで増やしたヤマユリの苗を久留里地域の各所に植えるというもので、久留里城址の遊歩道にも、数百本におよぶ苗が植え付けられたとのことです。しかしそれから数年、動物たちの食害はとまることなく、各所に植えられたヤマユリもだいぶ被害にあってしまったようです。ここに咲くヤマユリは、貴重な生き残りなのかもしれません。
ちなみに間もなく行われる久留里夏祭りの際には、久留里の各家の玄関先や縁側に、ユリの花がかざられます。ユリの花をかざる由来については定かではありませんが、季節柄たくさん咲いているからという話を地元のご老人にうかがったことがあります。もし他の由来・理由をご存知の方いらっしゃいましたら、是非コメントお願いします(^^)